中国人留学生寮「清華寮」で火災2人死亡
 日本各紙の報道のとおり、 東京の中国人留学生寮 「清華寮」 (文京区小日向一―二三―三一) で、 七月十九日早朝火災があり、 鉄筋コンクリート造り地下一階地上三階建て約一七〇〇平方メートルのうち、 約一三〇〇平方メートルが焼けた。
 この火災により中国大陸と台湾からの留学生および華僑ら三〇世帯約四十人の居住者が焼け出された。 二階の二〇八号室が出火元とみられ、 この火災により二人が死亡、九人が負傷した。

 死亡したのは福建省出身の僑胞誠智さん(70余歳) と娘の郭馥栄さん(約50歳) で、 負傷者のうち五人は年齢が比較的高いため病院で様子をみている。

 火災の発生を受け、 中国大使館は直ちに二人の領事を現場に派遣し、 被災した中国公民を見舞った。 中国大使館は事態の成り行きをみて、 迅速に地元行政と協議し、 被災者に対してあらゆる必要な支援を行うと表明した。

 被災し、行く先のない住人たちは、文京区の手配で区の宿泊施設で数ヵ月をすごし、 この間に今後の生活の目途をたてることになっている。

 東京華僑総会は符易亨会長らが火災現場を訪れて被災状況を確認するとともに被災者の代表らと会い、 住人の被災状況の把握に努め、 東京華僑総会として出来る限りの支援を行うことを表明し、 被災者への見舞金として百万円を届けた。

 また、東京華僑総会は直ちに「清華寮被災者支援募金」を設け、広く僑胞各位に中国人同胞被災者に対する支援を呼びかけることを決めた。

 死亡した誠智さん母子の葬儀は七月二十四日、 都内板橋区の戸田葬斎場において近親者のみの密葬として執り行われ、 東京華僑総会から符易亨会長と殷秋雄顧問が参列し、 哀悼の意を表した。 中国大使館より許澤友一等書記官と殷達奇二等書記官も参列した。