全日本華僑華人中国平和統一促進会(華僑促統会)は辛亥革命百周年を記念して、6月25日午後、東京華僑会館で第二回目の学習会を開いた。学習会は凌星光副会長が進行とコメンテーターを務めた。
はじめに王元・早稲田大講師が「辛亥革命百年―20世紀中国における周期的社会動乱の形成・発展と終焉」と題し、中国の国民国家化の波乱に満ちた歩みを概括し、今後はより安定した発展が期待出来るという見通しを示した。

次いで、趙軍・千葉商科大教授が、「辛亥革命と日本」をテーマに、孫文と日本の関わりおよび日本の朝野各界と辛亥革命との関わりについて、多くの資料を引用して詳しく紹介した。

趙教授は講演で次のように概括した。

孫文の「大アジア主義」の演説は、日本の国民に対する最後の呼びかけで、「西洋の覇道の番犬となるのか、東洋の王道の干城となるのか」と厳しく問うており、日本中心のアジア主義とは違う。また、宮崎滔天の名著「三十三の夢」の序文で、孫文は滔天を「識見高遠、抱負凡ならず」と高く評価している。梅屋庄吉はずっと孫文を資金面で援助し、中国同盟会の機関紙「民報」出版の経費を負担した。

孫文をめぐる日本人は三種類に分けることができる。一つは滔天や庄吉の自由民権派、二つ目は頭山満ら国権主義派、三つ目は犬養毅ら政界・財界・軍部実権派である。結局、孫文の日本政府への期待はならなかった。

講演後、 活発な質疑応答が行われた。

第三回学習会

なお、第三回学習会は来る7月23日午後2時から東京華僑会館七階会議室で開催される。張紀潯・城西大学教授が「辛亥革命と中華振興」、劉傑・早稲田大学教授が 「辛亥革命と国民党」と題してそれぞれ講演の予定。