新年あけましておめでとうございます。
新しい年に僑胞の皆様のご健康と御家族のご多幸、事業のご発展を心から祈念してやみません。

昨年は未曾有の大地震、津波が東日本を襲い多くの尊い命と貴重な財産が失われ、沢山の人々が生活の場を奪われました。この災害に対し、日本のみならず、世界の人々から真剣で心温まる支援が寄せられている事は衆知の通りですが、災害に敗けず悲しみを乗り越え、自力更生の精神を発揚し、復興、創建に力を尽くしている被災地の人々に感激しないではおられません。今が最も困難な時期です。私たちも引き続き物心両面から出来る限りの支援をして行こうではありませんか。そしてこの災害のさなか祖国大使館をはじめ新潟等各領事館が僑民保護の為現地に館員を派遣し、また24
時間体制で領事業務を続けた事は私たち僑民にとって大変心強く有難い事と感謝するものです。

さて、本年は中日国交正常化40周年の記念すべき節目の年です。40年の歴史の中で政治、経済、文化等の交流はめざましい発展がありました。その中で私たち僑民は中日友好の架け橋として多くの貢献をしてまいったと自負しております。

特に老先輩方の中日友好促進のご苦労はいかばかりのものであったでしょうか、心から尊敬するものです。老先輩の方々にはもっともっと長生きしていただきたいと願っております。私たちはこの記念すべき年に40年を振り返り、この貴重な歴史の経験を陳腐させず歴史の財産を守り発展させるべく積極的に記念活動を展開いたしましょう。

また本年は私たち華僑にとってもっとも身近で影響の大きな、いわゆる「出入国管理及び難民認定法等の一部改正(新たな在留管理制度の導入等)」が7月から全面的に実施されます。この改正 は戦前から日本に居住し生活基盤を築いた人と近々来日した外国人を一緒くたにして管理し、罰則に重きを置いたものであり、また特例永住者と一般永住者を分断する人権を無視した“改正”であります。東京華僑総会はすでに入管当局に要望書を提出しましたが、華僑報などでその主な内容を紹介し、また、その運用を注意深く監視して行きます。皆様にもお気付きの点がありましたら是非お知らせください。

最後に世界的に経済状況が悪化する中で社会主義祖国は堅実に国家計画を断固として推し進め、十三億の民の生活を守り今なおプラス成長を勝ち取っております。より一層、人民に服務する中国共産党のすばらしい精神を発揮いただけるものと期待しております。

東京華僑総会は祖国が一日も早い平和統一を実現し、また世界平和と地球環境改善の旗がしらとして責任ある役割を充分果たすことを切望するとともに、我々自身少しでも役に立てるよう努力を惜しまない所存です。

引き続き皆様の御協力御鞭撻をお願いいたします。